4 / 12 F016-1400 / Smokeyolive REVERB

Posted in 2026 Autumn & Winter

 

Novel.

4 / 12

それとなく。
それが在る。
そんな景色が広がっていて、壮大なその雄大で端の終わりがない世界はとても優美にも見えた。足を止めてバックパックの荷物を降ろす。中には一冊の本が入っていてちょうど腰掛けられる大きな岩場はまるで世界に落ちている図書館のようだった。風が吹く。強い風だ。それでもそれはとても気持ちの良いものに僕には感じた。陽射しが降り注ぎ遠くでは鳥の鳴き声も聞こえる。終わりがない世界。
それはいつか終わる世界。

 

この世界は
世界の終わりで始まった

 

STRUCTURE Note.

1400 / Harvested LONG SLEEVE DISTORTION SHIRTS NECK COACH JACKET LINED / REVERB

アウトラインのシンプルさと構築されるパターニングの奥行きと複雑性との対比があまりにも掛け離れていると言って良いアイテムで、デザインのイメージソースとしては本当に突き詰めたコーチジャケットを得たいと思ったのが始まり。シンプルなデザインは不朽的であり普遍的なデザインへと落とし込めると思ったからだ。
その実描き上げてみるとそれは壮大でどこまでも終わりのないデザインへと昇華した。ネックライン脇に流れるハの字の構造を持つ切り返しの先にはジップとスリット型のダブルポケット構造で実際の使い勝手とデザインを融合させた。肩からアームラインに掛けては脇下のシームラインを持たないハーヴェストスリーブ構造となっており全体の運動可動域を大きくさせる。その流れからの袖先はフォーマルジャケットにも採用させる本開き仕様。
1番の見どころは内側の構造となっており、3WAYシーズンに対応出来るようにライナー付きの構造を持ちながらも、ライナー自体を外した際には通常のアウターが持つ裏地が装備されているダブルライナー仕様となっており、見えない部分に1番の重きとパーツパターンを持つ構造となっている。またボディ背面、ダブルライナーのそれぞれと1着の中で合計3箇所に「クロスダーツ(オーバーロック仕様)」が入っていることもこのアイテムをより魅せるアイテムへとして際立たせていることだろう。

 

MATERIAL Note.

Parawax WARcloth / Smokeyolive

C100%

戦前から現存する台数が非常に限られたコットンの厚織機械を用いて織られた79号生地で、軍モノのテント生地やズタ袋などに使用されてきた歴史的な意味合いも持った素材である。重厚に織られたこの生地を染加工段階で生地にパラフィンワックス加工を施しており科学技術が発展する以前の旧時代の撥水性を得ている。(デザインとしては撥水性の意味合いよりもワックスが持つ硬さと経年着用によるチョークマークを含めた味わいのためと言えるのだけれど)
着込むごとにそのシワは深く刻まれ、またワックスが経年で擦り始めることでその表情自体に陰影が生まれることで布帛ながらもレザーやデニムと同様に育っていくことを味わってもらえる素材として完成している。ノンストレッチでもあり決して着用しやすい素材ではないからこそ、愛情が深く刻まれていくのではないだろうかと考える。

 

OS MOF cloth

Pe100%

すでにこれは生地と呼べるのだろうか。(もちろん呼ぶことは可能だ)
まるで生地の段階で「毛布」のような質感と重量感を持つ特殊なニットである。モフモフとしてその肌触りはどこまでも快適で圧倒的な防寒性があることは触る前から直感的にも感じてもらうことが出来るだろう。
毛並みも美しくその妖艶な質感を体感的にぜひ味わってもらいたいと思う。

* 今回の脱着式ライナー部分のメイン素材となる

 

 

Photo details

Camera + LEICA M(Typ240)

Lens + LEICA SUMMICRON 35mm f2.0(My 1964)

Photographer / —– URANO Takahiro


 

2026 Autumn & Winter

 

” BLOOD CROSS “