Novel.
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図書館が在る。
そこには過去と未来が混在している。
どうしようもなく、行く宛もなく、そんな時僕はいつも自分自身の図書館へと足を運びそのままきっと自由なままに好きな本を手に取るだろう。
いつの日か。
あくる朝。
その全てが夢で在ることに気がつき悲しい気持ちとなる。
でも、それは夢であったのか。
でも、それは現実だったのか。
どちらも事実でありどちらも不実でもあるように。
雲が流れどこまでも淀みなく浮かんだ世界において果たして正解などは存在するのだろうか。
ランプの色が橙色とは限らないように。
見るものその全てが真実とは限らないように。
どこかの国では戦争が始まっている。
水面下ではいつも戦争は続いている。
僕の心は一体どこに在るのだろうか。
問いかけても、問いかけても誰も応えてなどくれない。
茜色に染まる空に想いを馳せている場合なのだろうか。
進行を止めないその帆足をやめない兵隊たち。
蟻がどこまでも蟻で在り続けるようにぼくらはぼくらを在り続けることが出来るのだろうか。
栞を挟んだ僕の本は一体にどこへ行ったのだろう。
埋もれた本はまたぼくに巡り会えるだろうか。
ぼくはまたあの本に巡り合うことが出来るのだろうか。
聞こえてくる讃美歌のように響く声に耳を傾け、それでもそれはか細く消えていく。
まるでエアーコンプレッサーの室外機の金属音のように。
ここはどこの世界だ。
ここは一体どこまで続くのだ。
アルミホイル。
不思議な金属音と電子音との交錯。
血の匂いがする。
かさぶたが取れた朝。
ランディネックが折れたギター。
ドライブインシアター。
どこまでも止むことのないカーテンコール。
旅のための旅は終わることがない。
そのまた2番目のこと
震える心を抱えたままに人はどう生きるのだろうかと
そんなことばかりが頭の中を逡巡する
STRUCTURE Note.
1802 / Harvested Sleeve TAILORD JACKET LINED / MEDITATION


ブランドの創設でありその始まりの日から在るテーラードジャケットの現在地。それがこのモデル。常に変わることなく自身のデザインからのみ進化、深化するデザインへと取り組みを始めること。その旅に終わりはない。フロントは2つボタンのベーシックなモデルであり、その姿を美しく魅せることだけに特化したノッチドラペルのバランスとN点へと繋がるフォルムラインへの追求。ハーヴェストスリーブを用いることによっての運動可動域の広さを確保しながらもモードなフィッティングラインを崩すことなく構築した最上位と呼べるジャケットスタイルを目指した。内側は両胸にスリット型の内ポケットを配し、フロントポケットはドレスダウンの構築のためにフラップを廃したサイドスリット型を採用。袖先は本開き仕様の本格ジャケットと同様の仕様構成となっている。
MATERIAL Note.
Bloody Horse / SpiderLily
Horse Leather

その溢れ出る血を想起させるホースレザーは日本人タンナーと辿り着いたこのブランドにおける現在の到達点だと思っている。
北欧由来の原皮を下地として使用し革に触れた瞬間に感じることが出来る最大の特徴にして最難関であった多量過ぎるオイルの質感である。そのウェットでありヌメリ感はあまりに特殊であり革という原始であり原点的な意味合いにおいてもその血とも呼べる特徴をこのオイル感によって深く味わって頂くことが出来ると思っている。オイルを多量にすることで馴染みの良い質感を革に与えながらもシワ残りするホースの特徴を消すことなく着用を繰り返す中で自分だけのシワが刻み込まれ無二の存在へと昇華していく。単なるレザー作りではなくその世界観自体をこの革を持って創造したかった。そしてそれを具現化したのがこのレザーとなる。
今回はジャケット仕立てに対しての最高の革の厚みである 0.8mm へと削ぎ落とした

Photo details
Camera + LEICA M(Typ240)
Lens + LEICA SUMMICRON 35mm f2.0(My 1964)
Photographer / —– URANO Takahiro
2026 Autumn & Winter
” BLOOD CROSS “